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2011. 12. 16  
地元図書館の予約ランキング上位に入っているのを発見。この人の本なら面白いかなぁと。「13階段」はとても面白かったから。

ジェノサイドジェノサイド
(2011/03/30)
高野 和明

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アメリカ大統領に報告されたのは、コンゴ東部の密林地帯で新種の人類が誕生した可能性。大統領の決断は抹殺。殺そうとするもの、守ろうとするもの、駒として使われるもの。絶滅に瀕するのはどちらの人類なのか。
民間軍事会社で傭兵として働くイエーガー。死の淵にいる病気の息子の治療の為には金が要る。日本の薬学部大学院生・研人には急死した父から危険な香りのする怪しいメールが届く。彼らの接点は。

題名が題名なので、覚悟して読みました。寝る前には読まない方がいいシーンもちらほら。ちょっと人間やってるのが嫌になる。アフリカがどうなっているかなんて、普段意識することはない。ただ、全く知らないわけではないのでびっくりするほどの驚きはなかったかな。悲惨すぎて見ないふりをしてしまう。
人類学の分野は以前から興味があるので、ノンフィクションをいくらか読んでる。そうか、進化は突然進む場合もあるのか。分化のスピードが速まっているのは知ってた。それを現在進行形で思い描いたことはなかったけれど。人間はたいてい、異質なものは排除するでしょ。見た目が違う新種なんてなかなか生き残れないと思う。ただ、人知が及ばない、神のごとき新種っていうのは新鮮だった。ホモ・サピエンスが世界に広がった時、そこには他の人類がいた。彼らとの違いはどうだったのだろう? 現生人類が神のごときというよりは、残虐な獣性で勝ってたんじゃないかな、残念だけど。
あと、大統領の傍で秘かに奮闘していたルーベンス。彼の考察もなかなか面白いというか、私が今まで考えてきたことと同じだ。この話の中、たった一人のせいで人類は滅亡の淵に立っていた。人類の歴史は人類全体が動かしていくわけじゃない。ごく一部にその機会が与えられ、ごく一部の決断の結果が現在を作り出している、そういうことが往々にしてある。

これって、ジャンル的にはSFになるのかな。正直、研人たちの有機合成の話はとっつきにくい。説明部もかなり多いしね。これ、理系説明はもうちょっとなんとかならないのかしら。クライトンとかはもっと読みやすかった気がする。読んでる最中に伊藤計劃の「虐殺器官」「ハーモニー」を思い出した。ということはSFか。

「13階段」の時にも思ったけれど、ストーリー展開が秀逸。各人の最終目的は決まっているんだけど、そこへ至る道がまさに紆余曲折。途中でどう転がるのか予想がつかなくて面白い。ただ、もうちょっとストーリーをシンプルにしても良いのでは? 結構脱線がある。まぁ、そのおかげで、ぶっ通しではなく休憩できるのだけど。

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雪下千里 (ゆきもとせんり)

Author:雪下千里 (ゆきもとせんり)
暇があれば本を手に取る。無くても手にとって寝不足でフラフラしてたり。
最近はアニメを見るのにハマリ気味。読書より時間を費やしているかも…

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シリーズものとか長編好き。

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