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2010. 06. 02  
今年の本屋大賞ですね。
私にとっては初・冲方丁です。この人に興味はあったのだけど、ラノベ作品のあらすじ見る限り、あまり魅かれるものが無くて。
この本の出版を知って、後で図書館に予約しようと思いつつ忘れてたのを、本屋大賞で慌てて予約。案外早く回ってきたな。

天地明察天地明察
(2009/12/01)
冲方 丁

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この表紙も好き。日月星辰。

江戸幕府における初代天文方・渋川晴海。4代将軍家綱の時代、800年にわたって使われてきた宣明暦は実際とのズレが大きくなっていた。改暦に挑む晴海の、長きに渡る研鑽。

熱い。晴海自身は天然のほほんキャラなのに。好きな算術を夢中になって追いかけるうちに、大命を帯びる事になった彼は元々武士ですらない幕府お抱えの碁打ち。度重なる挫折を超え、ついに日本独自の暦を作りだす。二十数年をかけて挑んだ大事業を成し遂げさせた想いの強さに感嘆する。人から託された心と、晴海自身の思いの深さと強さが熱い。何度も失意のどん底に陥りつつ、いつしか頭をもたげ歩みを進める。その強さに惚れる。日本全国を1年以上旅し続け観測を行った北極出地に始まる改暦へのアプローチは本当に長い。データと資料の収集、そこからの展開には想像を絶するものがある。
改暦が叶ったのは、晴海の暦法や算術の適性はもちろん、時代や人との出会いも大きかったのだろう。改暦に至る時には、それまでに得た学術・人脈・経験を総動員しているのがわかる。彼が憧れた関和孝のような天才ではなかったけど、この幅の広さはきっと彼だからこそもちえたのだろう。


時代や題材がこんなだから、説明的な部分はかなり多い。でも案外それも楽しめる。暦の話、宗教の話、幕府や朝廷の話、庶民の生活の話。
序盤の算法勝負の話は仕組みも含めて面白い。数学どころか算数すら苦手意識のある私は、登場する算術は考える事を放棄していたのだけど、こういうのを楽しむ庶民がいたってのはすごいなぁと思う。得意な人間ってのには、大層な問題ではないのかもしれないけど(^^;)序盤は「博士の愛した数式」をちょっと思い出した… 数学の良さが私にはわからなくて。でも本当に好きな人がいるって事だけはわかるという。
戦国の世が終わり、太平の世を迎えた時代。徳川幕府は上手に舵を切った。その転換期の物語でもあって、晴海を支援した保科正之の話はかなり面白い。天下統一に至る術と、それを存続させる術は異なる。こういう人が幕閣の中心にいたから200年の安定を得られたのかな。あと、知ってたけど、実録(?)怖い黄門様wもちょっと良かった。

分厚い本(持ち歩いたらめっちゃ重かった…)だけど、最初の幕命・北極出地あたりからはどんどん読めた。
なんだか上手くまとめきれないけれど、面白いし、とても良かった。



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雪下千里 (ゆきもとせんり)

Author:雪下千里 (ゆきもとせんり)
暇があれば本を手に取る。無くても手にとって寝不足でフラフラしてたり。
最近はアニメを見るのにハマリ気味。読書より時間を費やしているかも…

+*+*+*+好きな本+*+*+*+
上橋菜穂子「守り人」「獣の奏者」
小野不由美「十二国記」
田郁
荻原規子
伊坂幸太郎
シリーズものとか長編好き。

+*+*+*+好きなDVD+*+*+*+
「ショーシャンクの空に」
「アメリ」
「バタフライエフェクト」
「有頂天ホテル」
「運動靴と赤い金魚」
宮崎アニメだと
ラピュタ>ナウシカ>もののけ>千尋…
↑とりあえず思いついたものだけ

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