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2012. 07. 20  
今年の直木賞作家になられましたねv 私は作品はポツポツ読んでいるものの、どういう方なのかっていうのは今回のニュースで初めて知ったことが多かったです。同世代だ…… すごいな。
ちなみに購入&完読はそのニュースより前(^^;) 暇だったのでなんとなく手に取り、裏表紙に「著者の新たな代表作」とあったので買ってみた本。

ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 (講談社文庫)ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 (講談社文庫)
(2012/04/13)
辻村 深月

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地方都市を出て東京へ行ったみずほ。地元に残った同級生たちや幼馴染のチエミ。チエミが母親を殺して失踪した事件から半年。みずほは幼い頃の彼女との約束を思い出し、チエミの行方を探し始める。30歳になる微妙な年頃、それぞれ異なる20台を経た彼女たちの過去と現在。

なんだかなぁ、女性のドロドロした部分をよく描いているよ。幼い時には気づかなくとも、成長するにつれわかってくる価値観の差。埋めようがない溝。取り繕い。
母と娘の物語っていう。確かにそれもあるのだけど、印象に残ったのは同世代の女性たちのしがらみとかだな。私は人付き合いは苦手だ。表面上なら、それなりに上手くやっていけるようにはなってきたけど、それでも振り返れば人生で最もストレスの元となっているのが人間関係。とくに相手が女性で同年代もしくはちょっと上だと良い目を見たことがない。なので読んでるとちょっと疲れた。
ミステリーとしてはそこそこ面白く読めたんじゃないかな。意外性はあんまりなかったけど。


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2011. 10. 31  
「スロウハイツの神様」で嵌った辻村深月。他に2冊読んだけど、どうにも満足いかず。悪くはないのだけど…… でもこれは満足。泣いたよ。涙腺が緩んできた今日この頃ってのもあるけど(^^;)

凍りのくじら (講談社文庫)凍りのくじら (講談社文庫)
(2008/11/14)
辻村 深月

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新進気鋭の女性写真家・2代目芦田光。25歳の彼女(芦田理帆子)が振り返る、作品の根本をなす「光」についての思い出。
父の影響から藤子・F・不二夫を尊敬する理帆子。自分自身はいつも「少し・不在」と感じていた高2のころ。写真家の父が失踪して5年。母ががんに倒れて2年。身内をすべて失いかけていた彼女の前に現れた3年生のあきら。彼を通じて出会った少年・郁也。理帆子を照らす光の話。

これ、こんな主人公でいいのかな?と思いつつ読んでた。頭がいいと自負するが故に、周囲を見下して生きている少女。ただ、わからなくもない。頭の良し悪しではなく、話が合わない、便宜上の友人たちってのに囲まれてるとうんざりするもの。相手に合わせて話をすることは必要なことだけど、ずっと続けると疲れる。で、さらにどんなに言葉を尽くしても、通じない人ってのも実際に居て、これはもう縁を切るしかないと思ってる。だから理帆子の事、最低、とか言いきれない。というか、だれでもある程度ならやってるんじゃないか?
理帆子と彼女の父親が愛するドラえもん。私もアニメを見ていたはずなのに、思った以上に記憶になかった。ドラえもん=SFってのは「少し・不思議」だと藤子氏は言ったらしいけど、それは良い言葉だな。理帆子の「少し・ナントカ」とあだ名をつける遊びは気分が悪いけれど。
彼女の行動は重大事件に発展するわけだけど、自業自得。でも、同時進行で父を失い、母を失うその気持ちと、両親の彼女に対する愛は素直に泣ける。
名前のトリックってこういうことか、と思ったけど、途中で違和感には気づいてたので驚きは無し。彼女を照らす光と、母の遺作は感動せずにいられない。



2011. 08. 17  
引越し前に予約しようとして時間切れになった本。辻村作品を読みたいなぁと思ってて、こちらで再度手配。

ツナグツナグ
(2010/10)
辻村 深月

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生きている間に一度だけ、一人の死者と会うことができるとしたら? 「ツナグ」と呼ばれる、生者と死者の仲介者。縁があれば見つけ出せるという彼らに依頼する人々の切実な願い。

有名人、母親、親友、恋人、そしてツナグを引き継ごうとする高校生の少年・歩美。
人と人の繋がりって、その人同士の固有のものだから、いろいろあるのは仕方がない。死者は生者の為にある、か。うん、そう思うのはありだと思うよ。それを自分勝手だとかエゴとは思わないよ。
印象に残ったのは親友の話と、歩美の話。親友ってねぇ… いろんな考え方あるだろうけど、女子高生ってこんな感じだなぁってのは思い出したりした。友人だから大事だけど、妬み嫉みを超越できるわけでもなし。なんだか二人ともにかわいそうな終わり方になったなぁと思う。歩美の両親の話は救いがあって良い。歩美にとっても、先代である祖母にとっても。

面白くて、良かったと思うのだけど、何かサックリ読めてしまった。二度読みしたくなる面白さを求めるのが間違ってるのかしら? 「スロウハイツの神様」が私に合いすぎたのかしら…
2010. 08. 04  
先日読んだ「スロウハイツの神様」がとても良かったので、似た系統らしいものをチョイス。

ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)
(2009/04/15)
辻村 深月

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小学4年生の「ぼく」と幼馴染で同級生の「ふみちゃん」 大事にしていた学校のうさぎが殺される事件に、第一発見者で犯人ともすれ違ったふみちゃんは、ショックから心を閉ざし言葉を失ってしまう。彼女の為に、ぼくの為にできること。ぼくには不思議な特殊能力がある、それを使う…? 反省しない犯人に対してどうするべき?

ところどころ泣きそうになった。いろんなシーンに、言葉に。ただ、全体のストーリーとしては重いというか、しんどいというか、変化が少ないというか。
特殊能力を使うか否か、その力について教わり考える。同じ力を持つ秋山先生との遣り取りが大半で、それは裁判を見ているような気がした。メジャースプーン=計量スプーン、これは物語の小道具だけど私の頭の中では常に「量刑」の言葉がちらついた。罪に対して如何な罰を与えるか。このお話ではその自由度が高い故に悩む。ちょっと今の私には自分の頭で考えるのは放棄したくなるほど、考え始めたら止まらない物事だ。
心に響く部分もあるのだけど、ちょっとしんどいお話でした。
2010. 07. 28  
読み始めと、読み終わりとで、こんなにも違う感想を抱いたのは初めてだと思う。
この本が良かったととあるブログで見て、最初はそれに疑問だったのに、今はものすごくその記事に同意する。これは良いよ。好きだ。すぐに再読せずにいられなかった。再読しても泣きそうになる。いや、むしろ再読の方が泣きそうになる。

スロウハイツの神様(上) (講談社文庫)スロウハイツの神様(下) (講談社文庫)

スロウハイツの神様(上) (講談社文庫)
(2010/01/15) 辻村 深月  商品詳細を見る
スロウハイツの神様(下) (講談社文庫)
(2010/01/15) 辻村 深月  商品詳細を見る

昔は旅館だったという建物で共同生活を送るクリ―エーターの若者たち。それはトキワ荘のように。
家主であり、絶賛売出し中の脚本家・赤羽環。住人たちの中で一番を独走する、中高生に大人気の小説家・千代田公輝(チヨダ・コーキ、コウちゃん)、彼の敏腕担当編集者・黒木智志。マンガ家の卵・狩野壮太。映画監督の卵・長野正義。画家の卵・森永すみれ(スー)。環の一番古い親友・円屋伸一(エンヤ)が出て行ったあとに入居する加々美莉々亜。
コーキの小説のせいで人々が死んだと騒がれた事件から10年。お互いに刺激し合いながら暮らす彼らに訪れる変化。

初めてチャレンジする作家の本に、上下2巻の長編を選んだのは失敗だったかと思った。物語が大きく動き始めるまでは。でも違う。正義の「本当、この家退屈しねぇよ」という言葉通り。動き出した後は、これでもかって畳みかけられる感じ。う~ん、ヤラレタ。これは愛なのか? 優しさの物語であるのは確かだ。すれ違う優しさは読み返すと、たまらん…

序盤、環の性格が鬱陶しかった。けったいというか難儀というか、気難しいというか。緩く生きてる私には厳しく、激しすぎて、お近づきになるもの怖ろしい。好きじゃなかったし、絶対に友達になれないタイプだけど、それでも彼女の過去話には泣きそうになる。正直この話に出てくる女性は皆、そんなに好きじゃない。莉々亜は登場時から。スーも泣いて他人に頼る所が嫌いだ。ただね、環もスーもしっかりとした優しさを持っていて、そこは好きだ。
これは皆に言える事だけど、モノを創る事に真剣に向かい合う姿が良い。それぞれに悩んだり、傍から見てると賛同はできないやり方であっても、その道でやって行こう、これで世の中に訴えかけようという決意があり、芯がある。彼等は間違いなく全員、心意気は完璧にプロだ。

後半、環の過去が語られる時、それは読書が人に及ぼす影響についても大いに語っている。これはとても身近に感じられるテーマだった。環に比べりゃどうってことないけど、それでも狭い世界で希望が見えない暗黒期ってのは私にもあった。あの当時、私は本を読んでいたのだろうか? 何を支えに生きていたのだろう? 探せば日記もどきがどこかにあるはずだが、到底開こうとは思えない。蓋をしたい事柄だから。学校という自分のいる世界の閉鎖的な小ささとか、実行するかはともかく別の過ごし方もあったとか、後から悟るように気付いたのはいつだったろう。読書によってどこかで知っていても、本当に理解したのは結構後だったような気がする。アホやな…。これに影響を受けたって明確なものは思いつかないし、しんどい時期はあんまり読書していなかったのかもしれない。それでも読書による知識によって支えられた部分は大きいし、今も昔も読書が私の楽しみの大部分を占めているのは事実だ。賞味期限がある本ってのもあると思う、わかる。ただそうして期限が切れた後も、本を忘れ去るほど現実に興味を持てないままだよ。リア充にはなれないなぁ。

登場人物が多く、視点が混乱する。読んでて誰が誰について語っていたのか分からなくなる。最初にキャラを、彼らの相関を把握するまでは特に。でもそれは意図的なものなんじゃないだろうか。誰が何を知っているのか。読み終わった時にもう一度読み返さずにいられない。そして読み返すと笑ってしまうほど最初から、そうだったのか、と。住人達の内、数名は役者に転向すればいいよ、と思うw 嘘をつくのって私にはできないしなぁ、そういうのが得意な環とはそこでも合わない。言葉やしぐさの裏をどんだけ読みまくってるんだ……疲れないか? みんな繊細過ぎないか? クリエイターの感性ってこういうもの? 鈍感さに磨きをかけて生きて来た私には、何か次元が違う話が展開されてるように感じてた。再読したら慣れはするけど。これは作者の作風なの? ちょっと今までにない衝撃を受けた。読みながら理解が十分じゃないって事をつきつけられるなんて、あまり無い経験だ。それでも繊細さとは無縁な場所でも感動はする。人の心に失望したり希望を持ったり。優しさは泣ける。

以下、ネタバレのつぶやきは続きから。













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雪下千里 (ゆきもとせんり)

Author:雪下千里 (ゆきもとせんり)
暇があれば本を手に取る。無くても手にとって寝不足でフラフラしてたり。
最近はアニメを見るのにハマリ気味。読書より時間を費やしているかも…

+*+*+*+好きな本+*+*+*+
上橋菜穂子「守り人」「獣の奏者」
小野不由美「十二国記」
田郁
荻原規子
伊坂幸太郎
シリーズものとか長編好き。

+*+*+*+好きなDVD+*+*+*+
「ショーシャンクの空に」
「アメリ」
「バタフライエフェクト」
「有頂天ホテル」
「運動靴と赤い金魚」
宮崎アニメだと
ラピュタ>ナウシカ>もののけ>千尋…
↑とりあえず思いついたものだけ

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